20年勤めたサロンを離れ独立を決意した38歳美容師について 3

episode 3「転機」

僕は社長(1位)の次(2位)のポジションまできていました。

1位と2位の差はかなりありますけど…

「遂にここまできたか…」
辞令をいただいた夜は眠れませんでした。

ここまで育ててくださったのは会社である。

自分の力でここまで来た!
なんて微塵も思っていませんでした。

(今でもこれからも、この心からの感謝を忘れる事はありません。)

絶対恩返しをする!

「こいつを採用して本当に良かった。」
と思っていただける自分になる!
そう思って突き進みました。
沢山の失敗…少しの成功と少しの成長。
毎日毎日。
繰り返し繰り返し。

僕達美容師の毎日って人間性においても技術においても正しく、誠実に、ひたむきに、腐らず、焦らず一生懸命に過ごす毎日毎日の繰り返しだと思います。

「このまま真っ直ぐにブレずに一生懸命やっていけばきっと会社は評価してくださる。」

そう思っていました。
そんなある日、久しぶりに実家の父が仕事をしている姿に遭遇しました。

※筆者の父は理容師(床屋さん)です。

老眼なので手元の字なんて眼鏡なしでは読めません…
腰が悪く頻繁にギックリ腰をやります…
もう70越えました…
そんな父が裸眼で…(裸眼ですからね!裸眼!)
かなりの背筋ピーンで…
かなりの刈り上げをしているではないですかっ!!!!

震えました。

本当にカッコ良かった。
涙が出ました。
その衝撃波は僕の心の中の長い間ずっと閉じ込めてきた思いを溢れさせてしまいました。

そう…

自分のお店を持ち、生涯美容師として生きる事…..

父のように。

高校生の僕は彼の背中を見てこの仕事を選びました。
もちろん理容師になるつもりでした。

「お前は美容師になれ!」

父の薦めで僕は理容師ではなく美容師になる事となりました。
僕は個人店ではなく大きな会社に入りました。その大きな組織の中で必要とされる人になる。

組織を盛り上げる存在となる。

後輩達に良い影響を与える事!
それが自分の喜びとなり組織を活性させる。
この20年の日々で作り上げてきた新しい思い。

組織の中で生きる道。

その思いが高校生の時に美容師になろうと決めた思いに負けそうになっていました。

そこから僕は2つの選択肢と戦う事となるのです。

つづく

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プロフィール
この記事を書いた人

hair curuのオーナースタイリスト。
都内チェーン美容室のエリア統括部長まで経験し、2017年3月に町田にhair curuをオープンする。
10代〜70代までたくさんのお客様に支持されている美容師。
プロ野球とサウナをこよなく愛し、個人ブログでその想いを綴っている。

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